iPhoneを落とすなどして強い衝撃が加わると画面が反応しなくなってしまうことがあります。しかし、iPhone6Plusでは通常の使い方をしているだけでもタッチが効かなくなってしまう、通称「タッチ病」と呼ばれる恐ろしい不具合があります。今回はタッチ病と通常の画面故障の見分け方をご紹介いたいします。
タッチ病の原因
タッチ病は、ロジックボードにあるタッチパネルを機能させるためのチップの一部が浮いてしまうことにより発生します。このチップが浮いてしまうとタッチが効かなくなってしまいます。iPhone6でも同様の症状がみられることはありますが、大多数はiPhone6Plusで起こるようです。
タッチ病と通常のタッチ不良の見分け方
通常のタッチ不良は強い衝撃によって引き起こされることがメインですが、長く使っているとタッチパネル部品の経年劣化によっても発生することがあります。タッチ病との違いは、液晶画面上部に灰色の線が出るか出ないかです。もし、灰色の線が現れていたらタッチ病で、灰色の線が出ていないのに、タッチの反応が悪かったり、全く反応しないなどの場合には、タッチ不良の可能性が高いです。
タッチ病になってしまったら
残念ながら、一度タッチ病が発症してしまうと通常の修理では直すことができません。通常のタッチ不良修理では、画面をまるごと取り換えるという措置を取りますが、タッチ病の場合は画面部品自体に問題がないためです。そして、ロジックボードの浮いてしまったチップを再度くっつけるためにはマイクロはんだという技術が必要になってくるのでほとんどの修理店では受け付けていません。
タッチ病が悪化する前に行いたいこと
タッチ病はiPhoneを使っているうちに次第に悪化していきます。初期段階であれば、タッチが効いたり、効かなかったりだと思いますので、タッチが効く間にバックアップを取っておきしょう。
もし、タッチ病が悪化して完全にタッチが効かなくなってしまうと、バックアップの工程で必要なiPhone側でのパスコードの入力とコンピュータの認証ができなくなって目の前にデータはあるのに、バックアップすら取ることができなくなってしまいます。
タッチ病を悪化させないためには
iPhone自体に物理的な負荷をかけないことです。
例えば、ズボンの後ろポケットに入れたまま座ったり、カバンの底の方にiPhoneを入れるなどすると、iPhone本体が湾曲してしまうことがあります。
見た目ではわからないかもしれませんが、ごく小さな湾曲が症状を悪化させる原因となります。
それ以外にも、もしも今までiPhoneをケースに入れないで使っていた場合には、耐衝撃性のケースを装着するなどで悪化を遅らせることはできます。
いずれにせよ、一度発症してしまったらいつかは完全にタッチが効かなくなってしまうので、近いうちに本体交換か買い換えが必要になります。
Appleが修理プログラムを発表!
多くのメディアでタッチ病について取り上げられたことにより、AppleはiPhone6Plusのタッチ病に限り、有償で本体交換するプログラムを発表しました。
Apple公式サイト:iPhone 6 Plus Multi-Touch 修理プログラム
注意しなけれならないのが、iPhone6は対象外であるという点と、無償ではなく有償であるという点です。
Appleとしては”何らかの衝撃や圧力が加わったときに起きる可能性がある”としているためです。
なお、iPhone6Plusであってもガラスが割れていたり、ほかに不具合が出ている場合には、本プログラムが適用されない場合があるので、まずは一度Apple正規プロバイダに問い合わせてみましょう。
まとめ
iPhone6かiPhone6Plusの場合で、落としたりした記憶がないのに、タッチが反応しにくくなったときにはタッチ病を疑いましょう。それ以外の機種でタッチ操作に問題が発生した時には、ほとんどのケースで画面部品を交換することにより直りますので、近くの修理店に相談してみることをオススメいたします。ちなみに、アイアップではデータそのままで20分~30分で画面交換ができますので、万が一の際はぜひご相談ください。