iPhone7から「耐水機能」が備わりましたが「防水機能」と勘違いされている方が多いので、今回はどこまで水に対してどこまで大丈夫なのかを解説します。
iPhone7の耐水性能
完全防水ではなく耐水性能を備えただけなので水深1メートルで30分くらいは水に浸けて大丈夫というレベルです。もちろん水中での操作は基本的にできません。
国際電気標準会議IECや日本工業規格JISで定められた保護投球「IP67」になります。
「IP67」とは最初の2文字IPはInternational Protectionの略で直訳すると国際保護で67は前の数字が「防塵」の等級で後ろの数字が「耐水」の等級を表します。
- 防塵の等級
- 0 特に保護されていない
- 1 手など直径50mmを超える固形物体が内部に侵入しない
- 2 指先など直径12.5mmを超える固形物体が内部に侵入しない
- 3 工具やワイヤなど直径または厚さが2.5mmを超える固形物体が内部に侵入しない
- 4 ワイヤなど直径または厚さが1.0mmを超える固形物体が内部に侵入しない
- 5 若干の粉塵が内部に侵入しても異常がない
- 6 粉塵が内部に侵入しない
iPhone7は最高等級の「6」になっています。
- 耐水の等級
- 0 特に保護されていない
- 1 鉛直落下の水滴によって有害な影響を受けない
- 2 鉛直より15°以内の傾斜させた時鉛直に落下する水滴によって有害な影響を受けない
- 3 鉛直から60°以内の噴射状に落下する水によって有害な影響を受けない
- 4 あらゆる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない
- 5 あらゆる方向からの水の直接噴射によっても有害な影響を受けない
- 6 波浪またはあらゆる方向からの強い直接噴流によっても有害な影響を受けない
- 7 常温の水で水深1mに30分間浸しても有害な影響を受けない
- 8 完全密閉構造で連続的に水中に置かれても有害な影響を受けない
iPhone7は耐水の等級「7」になるので完全防水ではありません。
これで「IP67」がどのくらい水に対して大丈夫なのかわかりましたね。等級を確認するとお風呂場でiPhoneをお使いになるのは危険だと思います。
浴槽は常温ではなく平均40℃くらいになっているので推奨できません。あくまで生活防水がある程度と頭の中で思い描いていればトラブルも未然に防げます。
実際に当店にも水没をさせてご相談に来られるお客様が多くいらっしゃいます。果たしてどんな故障が多いのか見ていきましょう。
- 電源が入らない
- 電源は入っているが操作ができない
- 画面が映らない・消えた
- 充電ができない
- iPhone本体が発熱する
水没をさせてしまったらもう諦めて新しいiPhoneを購入するしかないと思うかもしれませんが早めの対処で復旧ができる可能性があります。
何をすればよいのか見ていきましょう。これで直る可能性を少しでも上げましょう。
- 電源を落とす
- SIMは抜き取る
- カバーやケースは外す
- 柔らかい布で拭き取る
- ジップロックに乾燥剤と一緒にiPhoneを入れる
逆にやってはいけないことは!?
- 電源を入れる
- 充電をする
- 本体を振る
- ドライヤーなど高温で乾燥させる
- 何日間もそのまま放置をする
iPhoneが水没する危険性の高い場所とは!?
- 海・川・プール
- お風呂場・トイレ
- 食事中
- 雨
- 洗濯機
夏場に水没修理が増加する原因はやはり海水浴やプール・キャンプなどのアウトドアへ行くことですね。特に海で水没させてしまうと海水なので腐食の進行がとても早いです。
濡れた手でiPhoneを操作することも危険ですし逆に直射日光を浴びて高温になり画面に「高温注意」と表示されたらすぐに日陰へ持っていきましょう。
ご自宅では入浴中・トイレ・お食事中にトラブルが多く起こっています。完全防水のiPhoneが発売されるまではお風呂場での使用は控えた方がいいと思います。
意外な危険が潜んでいるのはトイレです。iPhoneはお部屋に置いていきましょう。お食事中でも若い人だと食べながらiPhoneを操作している方も多いと思いますがコップを倒して飲み物がかかってしまうこともあります。
飲み会の席でも危険が多いですね。酔っ払ってしまうと注意力も散漫になるのでトラブルが多いです。男性はズボンのポケットにiPhoneを入れている人も多いと思いますがゲリラ豪雨で水没したケースやご自分の汗でも故障することがあるのでお気をつけください。
あとは洗濯を一緒にしてしまうことですね。これはもう自分で気をつけることしかできないので帰宅をしたらまずiPhoneを取り出しておく癖をつけましょう。
まとめ
iPhone6sシリーズまでは耐水機能がないので内部が濡れてしまうと腐食が始まり復旧することが不可能になるのでお早めに内部のクリーニングをすることが大切です。
水没させてからは時間との戦いになるので当日中に対処しましょう。また、濡れた状態で電源を入れる・充電をすると内部がショートして復旧をすることが困難になる場合があるので焦らずに電源はすぐに切りましょう。
当店では当日中にiPhoneをお持ちいただければ電源が入らない状態でも復旧率は85%を超えておりますので是非ご相談ください。